Ryoji Ikeda『0℃』(1998)

Ryoji Ikedaの『0℃』を聴く。

0oC

0oC

 

 本作は「C」(1997-98年)と「0°」(1998年)という二作から成る。後者は『+/-』の「Headphonics」のように聴きやすさのある作品で、前者はもう少し「実験音楽」感がある。

基本的には、『+/-』と同じく、ノイズのなかに「音楽」を見出してゆく試みであるように思った。一聴すると単なる超高音でしかなく普通であればあまり聴き続けたいとは思えない音が、他の音との並置によって、聴き続けることが全く苦ではない「音楽」へと変容する。ノイズに音楽はあった。正確に言えば、ノイズの中に音楽があったということなのだと思った。

だからAlva NotoのTransformのような、ノイズを組み合わせて聴くに堪える音楽を作る方法とは異なる。確かに超高音のノイズにビート音が併走するようなものはあるにせよ、全体としてみるとおそらく池田亮司コンポジションはそうではなくて、音それ自体への執着が重要な位置を占めているような気がする。だから音素を変換してポップミュージックになることを想像することは難しいし、それに伴うファニーな印象もない。

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