for all bulmic imitators.

とある平凡な社会人によるメモの集積

Ryoji Ikeda『+/-』(1996)

Ryoji Ikeda『+/-』を聴く。 

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 最近、いろいろと実験音楽に触れる機会があり、興味も強くなってきたのでこれを機にあれこれ聴いてみようと思った。それで最初に選んだのが池田亮司のこれ。

とてもいい。"headphonics"の聴きやすさに対し、"+" や "-" たちの途方もなさ。"+" は打音というかクリック音が主役だが、"-" の方は金属的な短音群を下地にした音波がメイン。聴いていて思ったのは、まったく「同化」させないというか、のめり込ませないということだった。シンプルな電子音なので当たり前と言われればそれはそうなのだが、音を真面目に聴いていても自分の生活の感覚が消え去るようなことはない。ある程度、異質さはあるが、スピーカーで流して聴いていても周囲の環境音とぶつかりあうことがない。

しっかりとした根拠や考察抜きの憶測でしかないが、それは、自分の生活のなかにかなりの電子音があるからではないか。また電子音だけではなく、機械的なノイズも。あらゆる電子機器から流れてくる音、その起動音や動作音。"headphonics"の低音は、冷蔵庫や洗濯機などの生活家電の動作音のよう。

単に「慣れ」の問題として語って終わらせたくはないので、まだまだ聴いてみて(いろんな再生機器でも)考えたいと思う。実験音楽には疎かったが、これから多聴してゆきたい。注文したCDも近いうちに届くはずなので。